マレーシア留学を検討しているけれど、そこで必要な英語力は一体どの程度なのでしょうか?当記事では、マレーシア留学に必要な英語力を、大学、大学院、MBAの場合で分けて紹介します。
最後には、マレーシアの大学入学や留学に必要な英語力の目安として、一般的な英語検定試験のスコアとの比較を紹介。IELTS、TOEFL、TOEIC、そして英検のスコア変換表を通して、あなたの英語力がマレーシア留学に適しているかをチェックしてみましょう。
マレーシアの大学に入学するには?入学試験がないって本当?
マレーシアの多くの大学は、日本のような一般的な入学試験を実施しておらず、代わりに、学生の前学歴や成績、推薦状などの書類を基にして選考を行います。
また、一部の大学や学部では、英語力の試験や面接が実施される場合があります。
このような方式は、学生が持っている実力や経験をより総合的に評価することができると同時に、一定の英語力や学力があれば、日本よりもスムーズに大学に入学することができるということです。
逆に言うと、英語力がない場合はマレーシアの大学入学は難しく、その場合はまず英語力を上げる必要があります。
では、マレーシアの大学に入学するために必要な英語力はどれくらいなのでしょうか。
マレーシアの大学留学に必要な英語力は?
吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
マレーシアの大学留学に必要な英語力は概ねIELTS5.5~6.0だと言われています。
ここでは、大学留学と大学院留学、そしてMBA留学の場合に分けて、必要な英語力を見ていきます。
大学やファウンデーション/ディプロマに進学する場合
マレーシアの大学やファウンデーション(学部コースに先立って受講する「基礎課程」)、ディプロマプログラム(短期大学/専門学校)に進学する際に必要な英語力は以下の通りです。
区分 | 必要な英語力 |
学部 | 平均 IELTS 5.5-6.0 |
ファンデーション/ディプロマ | 平均 IELTS 5.0.-5.5 |
私立大学(テイラーズ大学の例) | IELTS 5.0 |
海外大学の分校は求める英語力が高い
マレーシアには欧米やオーストラリアの有名大学の分校が存在しています。これらの教育機関では、特に高い英語力が求められる傾向にあります。世界的に評価される教育を受けられる一方で、授業の内容やディスカッションのレベルが高いため、入学時にはTOEFLやIELTSでの高得点が要求されることが一般的です。
特にビジネス関連のコースや研究志向の高い学部では、英語での論文の執筆やプレゼンテーションが頻繁に行われるため、十分な英語力が不可欠となります。
海外大学の分校に求められる英語力の例は以下の通りです。
例 | 必要な英語力 |
モナシュ大学 | IELTS 6.5以上(全セクション6.0以上) |
ノッティンガム大学 | IELTS 6.0~ |
大学院に進学する場合
マレーシアの大学院に進学する際の英語力の要件は、大学の学士課程よりも一層厳しくなることが多いです。なぜなら、研究活動や専門的なディスカッションが増えるため、高度な英語の読解力や表現力が求められるからです。
大学院に進学する場合求められる英語力は以下の通りです。
例 | 必要な英語力 |
ノッティンガム大学 マレーシアキャンパス | IELTS 7.0以上(全セクション6.0以上) |
テイラーズ・カレッジ マレーシア校 | IELTS 6.5以上 |
MBAに進学する場合
MBA(Master of Business Administration)は、ビジネスの実務家やリーダーを目指す学生が集まるプログラムであり、特に英語でのコミュニケーション能力が重要視されます。
入学の際、TOEFLやIELTSはもちろん、GMAT(Graduate Management Admission Test)というビジネススクール専用の試験スコアも求められることが多いです。GMATの中でも、特に英語の読解や論理的思考を評価するセクションのスコアが重視される傾向にあります。
MBAの授業はケーススタディを中心に進行するため、高度な英語力とともに、ビジネスに関する知識や経験も求められます。
MBAに進学する場合求められる英語力は以下の通りです。
区分 | 必要な英語力 |
INTI International University and Colleges | IELTS: 6.5 |
ノッティンガム大学 | IELTS: 6.5 (全セクション6.0以上) |
英語力が足りない時の3つの選択肢
上記で、マレーシア留学に必要な英語力を紹介しました。
上記の英語力に満たない場合は、留学ができません。もしマレーシア留学がしたいけど、英語力が足りないという場合には、英語力を先に伸ばす必要があります。
ここでは、マレーシアの大学留学に向けて、英語力を伸ばすための方法を3つ紹介します。
大学付属の語学学校(ESL)に通う
マレーシアの多くの大学には、英語力を向上させるための語学学校やプログラム(ESL:English as a Second Language)が付属しています。これらのプログラムは、大学の本科に進学する前のブリッジング教育として提供されることが多く、英語力が基準に満たない学生のためのカリキュラムとなっています。
ESLのプログラムは、一般的な英語学習だけでなく、アカデミックな内容に特化した授業も含まれているため、大学の授業にスムーズに移行するための土台を築くことができます。また、大学付属の語学学校での学習は、大学のキャンパス内で行われることが多いので、留学先の環境にも早く慣れることができるのが魅力です。
私立の語学学校に通う
マレーシアには、大学に付属するものとは別に、私立の語学学校も多数存在します。私立の語学学校の特徴としては、フレキシブルなカリキュラムや、小人数制の授業、特定の目的(ビジネス英語など)に特化したプログラムが用意されていることが挙げられます。
こちらの選択肢は、特定の英語力向上の目的を持っている学生や、より実践的な英語スキルを身につけたいと考えている学生におすすめです。また、私立の語学学校は都市部に多く、都市の生活を楽しみながら英語学習を進めることができるのも魅力の一つです。
欧米や他の国で英語力を伸ばしてから出願する
マレーシア留学を検討しているものの、英語力に自信がない場合、まずは英語圏の国で語学留学をするという選択肢もあります。
アメリカやカナダ、オーストラリアなどの国々での語学留学は、英語のネイティブ環境での学習ができるため、短期間での英語力向上が期待できます。また、異文化体験を重ねることで、マレーシア留学時のカルチャーショックを緩和する効果も期待できるでしょう。
マレーシアの大学留学に必要な英語力を他の試験に換算すると
マレーシア大学留学にはIELTSを用いるのが一般的ですが、留学が初めての方や英語のTOEIC・英検以外の試験に馴染みがない方もいらっしゃるでしょう。
このパートでは、IELTSのスコアが他の英語試験ではどれくらいの立ち位置なのかについてまとめています。これからIELTSを受ける方は、自分が持っている他のスコアを換算して、現状の英語力がどれくらいかを把握するのにご利用ください。
IELTS | TOEFL iBT | TOEIC | 英検 |
4 | 31-34 | 255-400 | 3級 |
4.5 | 35-45 | 405-600 | 3級 |
5 | 46-59 | 605-780 | 準2級 |
5.5 | 60-78 | 785-900 | 準2級 |
6 | 79-93 | 905-990 | 2級 |
6.5 | 94-101 | 905-990 | 準1級 |
7 | 102-109 | 905-990 | 1級 |
7.5 | 110-114 | 905-990 | 1級 |
8 | 115-117 | 905-990 | 1級 |
8.5 | 118-120 | 905-990 | 1級 |
9 | 118-120 | 905-990 | 1級 |