マレーシア留学で英語は身につくのか?英語力とマングリッシュを解説!

アジアの中心に位置するマレーシア。この国の魅力は、豊かな自然や美味しい料理だけでなく、驚くべき英語力にもあります。

マレーシア人の英語スキルはアジアでトップクラス。

だが、一般的な英語とは一味違う、独特の「マングリッシュ」という言葉も存在するのです。この記事では、マレーシアの英語文化と、留学先としての魅力を深掘りしていきます。

 

マレーシア人の英語力は高い

アジア第3位のマレーシア人の英語力

EF(英語を母国語としない国と地域の英語力調査)によると、マレーシアはアジアで3位と評価されるほどの英語力を持っています。

EFのテストにおけるアジア諸国の順位は、

  1. シンガポール
  2. フィリピン
  3. マレーシア
  4. 香港
  5. 韓国

と並んでいます。

一方、日本の英語力は「低い」と評価されており、アジアでの順位は24ヶ国中14位。

高い英語力は国際標準のCEFRでいうB2レベルに相当し、下記の能力に相当します。

  • 英検準1級
  • IELTS 5.5~6.5
  • TOEFL iBT 72~94
  • TOEIC 785~944

低い英語力は国際標準のCEFRでいうB1レベルに相当し、下記の能力に相当します。

  • 英検2級
  • IELTS 4.0~5.0
  • TOEFL iBT 42~71
  • TOEIC 550~784

EFの公式ホームページに下記の記載があるように、上記の指標は必ずしも国民の英語力を完全に反映する数字ではありません。

指標で表されている受験者は任意で受験した人々であり、その国および地域全体のレベルを代表するわけではありません。これから英語を勉強したいと思っている人、あるいは自分の英語力を知りたいと思っている人だけがこの試験を受けているので、一般人口よりも高いまたは低いスコア結果になっている可能性があります。

EF


しかし、国際的な指標でも英語力が高いと言われているマレーシアは、英語力が高い国だと結論付けて問題ないでしょう。

 

 

マレーシアの公用語は?なぜ英語力が高いのか

 

マレーシアの公用語はマレー語ですが、英語も非常に一般的に使われています。これは、マレーシアがかつてイギリスの植民地だったため、1967年まで英語が公用語であった影響が強く残っているためです。

 

マレーシアで英語は準公用語として広く使用され、マレーシア語とともに各民族間の共通語の役割を担っており、学校教育では必ずマレーシア語と英語が使われています。

 

そのため、英語を母語とする国民も多く、マレーシア語と英語そして自分の出身民族の言語の3つを上手に使いこなすマルチリンガルも珍しくなく、世界的に語学力が高いのがマレーシアの特徴なのです。


 

マレーシアで英語が通じる場面、通じない場面

 

病院では英語が通じる

 

マレーシアの都市部、特にクアラルンプールやペナン、ジョホールバルなどの大都市の病院では、患者とのコミュニケーションを英語で行うことが一般的で、英語が通じます。

 

マレーシアの医療制度は比較的発展しており、多くの医師や医療スタッフが英語教育を受けています。これは、国際的な医療情報の共有や、外国人患者への対応をスムーズに行うためです。

 

一方で、特に地方や郊外の病院、クリニックでは、英語に不慣れなスタッフもいるため、必要に応じて通訳サービスなどを利用する必要性が出てきます。

 

ショッピングでは英語が通じる

 

マレーシアの主要なショッピングモールやブランドショップでは、英語を話すスタッフが多く在籍しています。観光地や都市部では、世界各国からの観光客に対応するため、英語は基本的なコミュニケーションツールとして広く用いられており、英語が通じるでしょう。

 

一方で、伝統的な市場や地方の小売店では、英語の理解度が異なるため、英語が通じないこともしばしば見受けられます。

 

屋台では通じないことも

 

屋台や小さな食堂では、英語が十分に通じない場面も珍しくありません。

 

観光客の少ない地域や地元の人々が集まる場所では、英語よりもマレー語や中国語、タミル語などが主に用いられます。

 

ただ、屋台などでは言語よりも指差しなどのジェスチャーで通じることも多いので、そういう機会だと割り切るのも重要かも知れません。

英語は通じているが違う言語で返されることも

 

マレーシアはマレーシア語、英語、中国語、タミル語など多言語が共存する国。

 

日常的なコミュニケーションでは、英語で質問やリクエストをしたとしても、相手が自身の母国語や地域の言語で返答をする場面もしばしば見られます。

 

これは、相手がその言語でより快適にコミュニケーションを取りたいと感じるためや、その場の文化や習慣に基づいています。マレーシア独特の経験として割り切ることが重要です。

 

マレーシア訛りの英語マングリッシュとは?

 

ここまでマレーシアの英語力やどんな場面で英語が通じるのかを見てきました。マレーシアの英語を語る上で避けて通れないのが、マレーシア訛りの英語「マングリッシュ」です。

 

続いては、マングリッシュとは何で、どのような特徴を持っているのかを見ていきます。

 

マレーシア特有の英語「マングリッシュ」

 

マレーシアの英語、通称「マングリッシュ」は、マレーシアの多文化的背景に根ざしたユニークな英語の形です。マレーシアには、マレー人、中国人、インド人などさまざまな民族が存在し、それぞれの言語や文化が混ざり合っています。

 

マングリッシュとして代表的な例として挙げられるのは、語尾に「lah」をつけることです。

 

「Don’t Mind lah.」や「OK lah .」などのように、通常の英語では使用されない「lah」が加えられます。

 

マングリッシュは、この多様性を反映した英語で、時にはマレー語や中国語、タミル語の要素が入り混じるパターンも見られます。

 

なぜマングリッシュが存在するのか

 

マレーシアの公教育で英語は必修科目であり、ほとんどの人々が英語を話すことができます。しかし、日常生活の中で使用される英語は、学校で習った標準的な英語とは異なることが多いのも事実です。

 

これは、異なる文化背景や言語の影響が大きいため。公的な場やビジネスの場では標準的な英語を使用することが求められますが、家庭や友人との会話ではマングリッシュが自然に使用されます。

 

マングリッシュの例

 

以下にマングリッシュの例と通常の英語の例を出しますので、ぜひチェックしてみてください。

 

“Can or not?”(それは可能ですか?)
一般的な英語: Is that possible?

“Already or not?”( もう終わった?)
一般的な英語: Are you done?

“You want to makan?”( 食事に行く?)一般的な英語: Do you want to eat?
注: “makan” はマレー語で「食べる」を意味します。

 

“Don’t like that lah.”(そうしないで。)
一般的な英語: Don’t do that.
注: “lah” は感情を強調するための語尾として使われます。

 

“Where got?”どこにあるの?

一般的な英語: Where is it?

“She very pandai one.” 彼女はとても賢い。
一般的な英語: She is very smart.
注: “pandai” はマレー語で「賢い」や「上手」を意味します。

“Tomorrow I on leave.” 明日、私は休暇を取ります。)

一般的な英語: I’m taking a leave tomorrow.

“This one how much?”これはいくらですか?

一般的な英語: How much is this? 

マレーシアで英語を学ぶのはありかなしか

 

このように英語力が高いマレーシアですが、マレーシアで英語を学ぶのはありなのでしょうか?

 

ここでは、学習環境、コスト、マングリッシュの影響に関して見ていきます。

 

英語学習の環境

 

マレーシアは多文化国家であり、英語が共通言語としての役割を果たしています。そのため、日常生活の中で英語に触れる機会が非常に多いです。

 

ショッピングモールやレストラン、公共の場所で英語を耳にすることは日常茶飯事。このような環境は、学んだことのアウトプットが必要な英語学習者にとってはいい環境だと言えるでしょう。

 

ただ、前述のように、どこでも英語が通じるわけではなく、また返答に関しても英語ではない場合があります。英語圏と比較すると英語環境としては限られている部分があるのも事実です。

 

英語学習のコスト

 

マレーシアは留学先としても人気があり、多くの語学学校や英語教育機関が存在します。費用も日本や西洋の国々に比べてリーズナブルで、質の高い英語教育を受けることができます。

 

ヨーロッパや北米だと1ヶ月で50万円ほどするケースでも、マレーシアの留学では往復の航空券、授業料、生活費などを入れても25万円程度で賄えることを考えると、マレーシアは英語を学ぶ場所として候補の1つに入るでしょう。

 

マレーシア留学の費用に関しては下記記事で解説しているので、詳しくはそちらをご覧ください。

マレーシアの留学費用はいくら?

マングリッシュの影響

前述の通り、日常英語としてのマングリッシュが存在するため、初心者がマレーシアで英語を学ぶ際には、この点を理解しておく必要があります。

ただ、過度にマングリッシュを警戒する必要はないと考えています。

英語に限らずどの言語も地域性があるものです。マングリッシュはマレーシアで発展した英語の形で、イギリスで生まれた言葉が、違う発音や表記となってアメリカで発展したアメリカ英語があることとも共通しています。

どの英語が良くて、どの英語が悪いといった発想ではなく、共通語としての英語を学ぶと言う意味では、多民族国家だからこそのマングリッシュですし、異なる文化背景を持つ人とのコミュニケーションスキルを学べる場としては申し分ないと言えるでしょう。

改めて、マレーシアでの英語学習はありかなしか

上記を踏まえると、マレーシアでの英語留学は「あり」だと考えています。

一方で、全員におすすめできると言うわけでもなく、下記に当てはまる場合は、他の選択肢を考慮すると良いでしょう。

  • ネイティブスピーカーの英語を勉強したい
  • 欧米での留学生活に憧れがある
  • 衛生環境がどうしても気になる

【まとめ】マレーシアはおすすめの留学先

当記事では、マレーシアの英語力から、独特のマングリッシュに関して、そしてマレーシアで英語を学ぶのはありかなしかを見てきましたが、いかがでしたか?

マレーシアは、豊富な文化と安価な生活コスト、質の高い英語教育が受けられる点で、留学先として非常に魅力的です。日常生活の中で自然に英語に触れることができ、様々な背景を持つ人々との交流を通じて、英語だけでなく異文化理解も深めることができるため、とてもおすすめな英語留学先の1つです。

マレーシアの英語学習環境や文化を実際に体験してみたい方は、私たちの留学エージェントへの問い合わせください。

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それでは、最後までご覧いただき誠にありがとうございました。