マラヤ大学が58位、Monash本校が東大に肉薄。
2026年版QS世界大学ランキングを軸に、マレーシアの主要大学を国立・私立・分校別に整理し、
留学先としての選び方まで解説します。
「マレーシアの大学って世界的に見てどうなの?」「日本の大学と比べてどれくらいのレベル?」——マレーシア大学進学を検討する際、最初に気になるのが大学ランキングです。
マレーシアにはマレーシア国立の有力校、英米豪の名門大学の分校、地元の私立大学が混在しており、それぞれが独自の強みを持っています。本記事では、2026年版QS世界大学ランキングを軸に、マレーシアの主要大学を整理し、留学先としての選び方まで現地で取材した情報をもとに解説します。
📌 この記事でわかること
- QS世界大学ランキング2026のマレーシア主要大学の順位
- 国立(公立)大学トップ3の特徴
- 欧米名門大学のマレーシア分校とその価値
- 私立大学トップクラスの選び方
- ランキングだけに頼らない大学選びのポイント
QS世界大学ランキング2026:マレーシア主要校の順位
世界中で最も参照される大学ランキングのひとつ、QS世界大学ランキングの2026年版から、マレーシアの主要大学の順位を整理しました。比較対象として日本の主要大学も併記します。
| 順位 | 大学 | 国・タイプ |
|---|---|---|
| 36位 | 東京大学 | 日本(参考) |
| 57位 | 京都大学 | 日本(参考) |
| 58位 | Universiti Malaya (UM / マラヤ大学) | マレーシア国立 |
| 126位 | Universiti Kebangsaan Malaysia (UKM) | マレーシア国立 |
| 137位 | Universiti Sains Malaysia (USM) | マレーシア国立 |
| 196位 | 早稲田大学 | 日本(参考) |
| 215位 | 慶應義塾大学 | 日本(参考) |
| 251位 | Taylor’s University | マレーシア私立 |
| 265位 | UCSI University | マレーシア私立 |
| 516位 | INTI International University | マレーシア私立 |
| 539位 | Sunway University | マレーシア私立 |
| 611-620位 | Asia Pacific University (APU) | マレーシア私立 |
💡 注目ポイント:マラヤ大学は早慶を上回る世界ランク
マレーシア国立の最高峰マラヤ大学(UM)は世界58位で、早稲田(196位)・慶應(215位)を大きく上回ります。京都大学(57位)とほぼ同レベルという、日本ではあまり知られていない事実があります。前年の60位から順位を上げており、上昇トレンドにあります。
💡 Monash University:本校が東大に肉薄
Monash University Malaysiaの本校(オーストラリア)は、2026年版QSランキングで大きく順位を上げ、東京大学(36位)に肉薄する世界トップクラスのポジションを獲得。マレーシア分校は本校と同じ学位を発行するため、東大レベルの学位がマレーシア価格で取得できることになります。
マレーシアの大学を3つのカテゴリで理解する
ランキングを見るだけでは大学の本当の姿は分かりません。マレーシアの大学は大きく3つのカテゴリに分けて理解するのが実践的です。
マレーシア国立(公立)大学
マラヤ大学、UKM、USMなど。学術的なポジションが高く、世界ランキングも上位。基本的にマレー語と英語のミックスで授業が行われ、マレーシア国民を主な対象としています。留学生も受け入れるが、入学要件が厳しく、日本人留学生は少数。研究志向の方やマレーシアの社会・文化を深く理解したい方向きです。
英米豪名門大学のマレーシア分校
Monash(豪)、Nottingham(英)、Heriot-Watt(英)、Xiamen(中)など。本校と同じカリキュラム・同じ学位で、授業は完全英語。本校への進学パスもある場合が多く、グローバル志向の留学生に最も人気のカテゴリ。Horizon Malaysiaが推奨する選択肢の中心です。
マレーシア私立大学
Taylor’s、Sunway、UCSI、APU、INTIなど。授業は完全英語で、留学生比率が高い多国籍環境。学費は国立より高めですが、英米豪の大学への編入(2+1、3+0などのトランスファープログラム)が豊富で、進路の柔軟性が魅力。実践志向の方に向いています。
マレーシア国立大学トップ3の特徴
Universiti Malaya (UM / マラヤ大学)
世界58位 / マレーシア国内1位
1905年設立のマレーシア最古・最高峰の大学。「マレーシアの東大」とも称される、国内トップの国立大学です。クアラルンプール中心部から12kmに位置し、オリンピックサイズのプールやカヤックができる湖など設備も充実。日本からの交換留学生に人気で、早稲田・九州・法政・明治などからの交換留学生が多い印象です。
研究志向、アカデミックな環境を重視する方に最適。ただし正規入学のハードルは非常に高い。
Universiti Kebangsaan Malaysia (UKM)
世界126位 / マレーシア国内2位
1970年設立。「マレーシア国民大学」の名の通り、国民教育の中心。マレーシア社会・政治・文化に関する研究で強く、人文社会系で評価が高い大学です。クアラルンプール郊外のBangiにメインキャンパス。マレーシアの社会を深く理解したい人文系学生に向いています。
Universiti Sains Malaysia (USM / マレーシア科学大学)
世界137位 / マレーシア国内3位
1969年設立。名前は「科学大学」ですが、言語・芸術・人文系の専攻も幅広い総合大学。ペナン島が本拠地で、2万人を超える学生が在籍。キャンパス内にはカフェテリア、銀行、アートギャラリー、郵便局、薬局、スポーツセンターなどが揃い、学内バスも運行されています。
英米豪名門大学のマレーシア分校:注目4校
マレーシア留学の最大の魅力のひとつが、欧米の名門大学の分校で本校と同じ学位を取得できることです。Horizon Malaysiaが推奨する分校系大学を紹介します。
マレーシア私立大学:トップクラスの3校
「マレーシアの早慶」とも呼ばれる私立大学トップ校を紹介します。完全英語環境・多国籍学生コミュニティが特徴です。
Taylor’s University
世界251位 / マレーシア私立1位
マレーシア私立のトップ校。Taylor’s Universityはホスピタリティ、建築、デザイン、ビジネスで世界的に高く評価されています。Subang Jayaの近代的なキャンパスで、英米豪の大学への編入プログラムも豊富。世界140カ国以上から留学生が集まる多国籍環境です。
QSランキングは前年284位 → 251位へ大幅アップ。上昇トレンドが明確。
UCSI University
世界265位 / マレーシア私立2位
Taylor’sと並んで「マレーシアの早慶」と呼ばれる私立トップ校。音楽学部、薬学部、ホスピタリティに特に強い大学。前年300位 → 265位への大幅アップで、上昇トレンドにあります。クアラルンプール市内のCherasキャンパスが本拠地です。
Sunway University
世界539位 / マレーシア私立中堅
Sunway Universityは、ビジネス、ホスピタリティ、アクチュアリアル科学に強い私立大学。Sunway Pyramid(大型ショッピングモール)に隣接した利便性の高いキャンパスで、提携先の英国大学への進学パスも持っています。
注目の上昇株:APUとINTI
💡 APU・INTIは「これから伸びる」存在
Asia Pacific University(APU)とINTI International Universityは、2024年に初めてQSランキングにランクインし、2025年版でも順位を上げてきています。INTIが516位、APUが611-620位という位置で、ランク内に定着しそうな勢いです。特にINTIは老舗のSunway University(539位)を逆転しました。APUはマレーシアでは最も評価の高いIT系総合大学として、現代ニーズに直結する分野で急成長しています。
専攻別で見るマレーシアの大学の強み
総合ランキングだけでなく、専攻別に見ると各大学の本当の強みが分かります。QS Subject Rankingの傾向を整理します。
| 分野 | 強い大学 |
|---|---|
| ビジネス・経営 | Monash Malaysia / Taylor’s / Sunway |
| エンジニアリング | Monash Malaysia / Heriot-Watt / Nottingham |
| IT・コンピューターサイエンス | APU / Monash Malaysia |
| ホスピタリティ・観光 | Taylor’s / Sunway |
| 建築・デザイン | Taylor’s / Limkokwing |
| 医学・薬学 | マラヤ大学 / UCSI / Monash Malaysia |
| 人文・社会科学 | マラヤ大学 / UKM / USM |
| 中国語・中国研究 | Xiamen University Malaysia |
ランキングだけに頼らない大学選びの5つのポイント
QSランキングは便利な指標ですが、それだけで大学を選ぶと失敗します。実際の進路を考えるなら、以下のポイントも合わせて検討してください。
専攻の強さ(総合ランキングより重要)
ホスピタリティを学ぶなら世界ランクが下位でもTaylor’sが圧倒的に有利。「自分が学びたい分野で強い大学」を選ぶ方が、卒業後のキャリアに直結します。総合ランキングは目安として参考にとどめましょう。
卒業後の進路ネットワーク
同じレベルの大学でも、卒業生がどこに就職しているか、どの企業との繋がりが強いかで価値は大きく変わります。APUのIT系企業との繋がり、Taylor’sのホスピタリティ業界との繋がりなど、業界別のネットワークは重要です。
留学生比率・国籍の多様性
多国籍環境を求めるならAPUやTaylor’sが強い。マレーシア社会に深く入り込みたいならマラヤ大学やUKMが向いています。「どんな仲間と4年間を過ごしたいか」も含めて検討しましょう。
本校への編入・トランスファーの可能性
分校系大学やトランスファープログラムを持つ大学では、1〜2年マレーシア+本校で残りを学ぶ選択肢があります。最終学位は本校発行で、費用は分校価格。「ハイブリッド留学」の戦略的な選択肢です。
キャンパスの立地と生活環境
4年間を過ごす場所として、キャンパスの立地・寮・周辺環境は重要。クアラルンプール中心部か郊外か、ペナンか、近隣にショッピングモールや日系スーパーがあるか、医療機関へのアクセスは良いかなど、生活実感に直結する要素です。
よくある質問
Q. マレーシアの大学は日本の大学より評価が低いですか?
世界ランキング上では、マラヤ大学(58位)は早稲田(196位)・慶應(215位)より上位です。「日本での認知度」と「世界的な評価」は別物で、グローバル志向のキャリアを目指すなら、マレーシアの上位校は十分競争力があります。
Q. ランキングはどのくらい信頼できますか?
QS World University Rankingsは世界で最も参照されるランキングのひとつで、研究実績、雇用主からの評価、学生対教員比率、国際性などを総合評価しています。ただし、各分野での実際の強さや就職実績などはランキングに完全には反映されないため、専攻別ランキングや業界評価と合わせて見る必要があります。
Q. Monash University Malaysiaの分校でも本校と同じ学位ですか?
はい。マレーシア分校の卒業生が受け取る学位は、オーストラリア本校が発行する正規の学位と同一。卒業証書にも「Monash University」と記載され、本校卒業生と区別されません。
Q. 国立大学に日本人が入学するのは難しいですか?
マラヤ大学などの国立大学は正規入学のハードルが非常に高く、留学生枠も限定的です。日本人の多くは交換留学プログラムで在籍するか、私立大学・分校系大学を選んでいます。詳しくはマレーシアの大学に日本人が進学する完全ガイドをご覧ください。
Q. ランキングが急上昇している大学はどこに注目すべきですか?
Taylor’s(284位→251位)、UCSI(300位→265位)、INTI(初登場→516位)、APU(初登場→611位)が大きく順位を上げています。これらの大学は研究投資と国際化が進んでいる証拠で、これから4年間在籍する間にさらに評価が上がる可能性があります。
まとめ:ランキングは「入口」、専攻と進路で選ぶ
QS世界大学ランキング2026を見ると、マレーシアの大学は日本人が思っている以上にレベルが高く、特にマラヤ大学(58位)は京都大学(57位)とほぼ同レベル、Monash本校に至っては東大に肉薄するポジションにあります。
✓ マレーシア大学選びの結論
- 研究志向・社会理解 → マラヤ大学・UKM・USM
- 本校学位を取りたい → Monash・Nottingham・Heriot-Watt
- 実践志向・多国籍環境 → Taylor’s・UCSI・Sunway
- IT・最新分野 → APU・Monash
- 英語+中国語 → Xiamen University Malaysia
ランキングは「入口」として活用しつつ、最終的には専攻の強さ、進路ネットワーク、本校編入の可能性、生活環境を総合的に判断することをおすすめします。
